Mediwel Log メディウェルログ イメージ画像

Hファイル提出  2016年度の診療報酬改定でDPCデータ提出に新しく追加されたHファイル(重症度、医療・看護必要度のデータ)の提出が求められます。また、持参薬の情報も新たに入力が必要となります。経過措置が2016年9月末までありましたので、2016年10月〜12月の3カ月分のデータが今月22日までの提出となります。DPC病院やデータ提出加算を届け出ている病院は、初めてのHファイルの提出となります。
 おそらく、DPCデータの提出を行う病院は昨年から対応の準備を進めていたと思います。DPC病院さんよりも先行して、昨年、新規にデータ提出加算の届出を行うために試行データでHファイル等を提出した時のエピソードをお伝えしたいと思います。

ベンダーがHファイル出力に未対応...

 2015年の秋頃に開催された「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」で重症度、医療・看護必要度の生データの提出を求める事が提示されました。その時の分科会の会場におりましたが、「現場に負担が増えないように」という意見はありましたが、Hファイルの提出は概ね賛成意見が多かった記憶があります。当初はEFファイルの中に重症度、医療・看護必要度の情報を盛り込む想定でしたが、別ファイルの方がベンダーの対応も簡易的だろうという事で、別ファイル(Hファイル)での提出となりました。
 そうした配慮を頂いたHファイルの提出ですが、データ提出加算の届出に向けて大きな失敗が2つありました。

 昨年11月に試行データを整えている中、重症度、医療・看護必要度の管理システムのベンダーにHファイルの出力の対応に来院してもらいました。が、担当者と話をする中でHファイルの出力に対応してもらう予定でしたが、担当者はHファイルの存在自体を担当者が認識しておりませんでした。すぐに担当者が本社にシステム対応の確認をしてもらいましたが、Hファイルへの対応は2017年1月の予定で動いているとのことで、今回の試行データには全く間に合いません。この時点で試行データ提出期限の1週間前です。

出力データを活用するか、手入力対応をするか…

350 システムからHファイルの出力ができないとなると、残された選択肢は既存のシステムからデータを抜き出してDPCの仕様書通りにデータを作り込んでいく、もしくはPRRISMの「Hファイル入力支援ソフト」を活用することが考えられました。
 Hファイルは毎日、全入院患者の評価しておりますので、Hファイル入力支援ソフトを活用するとなると、
30日分×入院患者数×評価項目
の入力が必要になります。入院患者数が多ければ多い程、入力数が増えますし、重症度、医療・看護必要度の評価項目数も多く、膨大なデータ入力作業が発生します。
 今回は看護部でシステムに入力してもらったデータを活用し、厚労省の仕様通りのデータを作り込むことにしました。

システムの素人が仕様通りに作れるか・・・?

 システムからCSVファイルで重症度、医療・看護必要度のデータを書き出し、そこから仕様通りにデータを加工して行かなければなりません。厚労省から出ている説明資料と照らし合わせながら、データの場所等を揃えていきます。 文書名 _tp0421-1
 何とか仕様通りにHファイルを整えることができたので、形式チェックソフトにかけたところHファイルの読み込み自体ができません。ファイルの形式が異なるとエラーメッセージが表示されてしまいます。
 そこで他院でHファイルの出力に対応したシステムを導入している病院がないか色々な方に連絡を取り、無理を言って翌日に出力したHファイルの中身を見させてもらえないかお願いしました。ありがたいことにHファイルを見せてもらえると快諾を頂き、翌日、ベンダーが出力するHファイルを見せてもらいました。

エラーになったのは空欄(null)の扱い

 ベンダーの出力したHファイルと比較してみると、ぱっと見た中ではファイルの作り込みに全く違いがありません。休日出勤を覚悟に全患者データを手入力で対応するしかないかとあきらめかけた時、Hファイルの中で何も入力されていない空欄部分があることに気が付きました。
 Hファイルの生データは、重症度、医療・看護必要度の項目数以上に入力する項目(ペイロード部)があります。評価項目が増えた時の対応だと思いますが、データの後ろの方は入力する項目が全くありません。
 作り込んでいたデータは、重症度、医療・看護必要度の設定されていない項目は未入力にしていました。しかし、正式にはデータの後ろの空欄(null)の部分もTab区切りで項目数を揃えるのが正しい仕様でした。
 Hファイルを見させてもらった親切な方にお礼を伝え、すぐに病院へ戻りTab区切りを整えたデータに修正したところ、あっさりとHファイルを形式チェックソフトが読み込んでくれました。慌てふためいた2日間が嘘のようです。

データ提出加算のHファイルの構造

 今回の反省としては、ベンダーの対応を過信してしまってHファイルは大丈夫と思い込んでいたところです。思い返せば、改定前後の2016年の春先に「Hファイルの出力にベンダーが対応してくれるかどうか…」と不安になっている病院関係者が多くおりました。そのことも忘れて、経過措置期間が過ぎればすぐに対応してもらえると思い込んでいたのが悪かったなと反省しております。
【コンサルティング事業部 隅廣 洋】

札幌で第1回北海道医療介護連携実践セミナーを開催 「マーケティング脳の作り方」 〜顔の見える関係づくりとCSR実践〜 マーケティングやブランディング思考を医療や介護界においても求められていることを皆さんも実感していると思います。 ただ、実際にどのように考えて
続きを読む

「とてもじゃないが、訪問薬剤指導まで手が回らない…」  民間病院の薬剤師から、こんな悲鳴が聞こえてきました。  平成28年度の診療報酬改定で在宅患者訪問薬剤管理指導料の評価が高くなりました。地域包括ケアシステムの中で患者本位の医薬分業の実現に向け、かかりつけ
続きを読む

「看護職員の配置数や勤務時間は適切だろうか……?」 このような疑問を抱いている医療機関の経営者や看護部長も多いのではないでしょうか。看護職員の勤務については、労働基準法を守る必要はもちろんのこと、診療報酬上の基準を満たさないと診療報酬の点数にも影響が出ま
続きを読む

診療報酬改定後の道内医療機関の動向  2016年度の診療報酬改定では、重症度、医療・看護必要度の見直しや病棟群単位の届出の新設、回復リハビリのアウトカム評価の導入、療養病棟入院基本料2では医療区分2・3の患者受け入れの要件化などを中心に改定が行われました。改
続きを読む

↑このページのトップヘ