2008年11月16日

■短時間デイケア実現に期待

 来年4月に迫った介護報酬改定。
 改定の象徴の一つとして注目されているのが短時間デイケアの創設です。
 現在の通所リハビリテーション、いわゆるデイケアは少なくとも3時間以上利用者を「拘束」しない限り算定されない仕組みです。
 このため何が起きていたのか。
 医療保険のリハビリテーションの対象となる標準算定期間が切れた利用者は、医療機関から「もう診ることはできません」と宣告されるか、通所リハビリテーションを紹介されて断るという形でリハビリテーション・サービスの断絶が生じていました。

 《急性期〜亜急性期・回復期》と続いたリハビリテーションの流れが維持期リハビリテーションに移る段階で切断されているのです。

 もちろん、利用者からの厳しい批判を受けて標準算定期間後も選定療養の形で月13単位まで医療保険で対応する仕組みが導入されました。
 しかし、その実態はどのようなものか。
 皆さんはご承知でしょうか。

 実態の一つは、月14単位以後はサービス・リハビリテーションとして一切、請求しないというものです。
 要するに医療機関の「持出し」です。
 対象者が増えれば増えるほど経営は厳しい。
 ゆとりある経営がされている医療機関は、いまや極少数派です。
 当然、選択できる医療機関は限られています。
 「良心的対応」を迫られれば迫られるほど良心的医療機関は存亡の危機を覚悟しなくてはならないことさえおきかねないのです。

維持期が来るとリハビリが断絶
 もう一つの実態は、先に指摘したようにリハビリテーションからの「離脱」です。
 後者を責めることができるでしょうか。
 できません。
 外来リハビリテーションですと、待ち時間を含め2時間以内で事足ります。
 しかし介護保険の通所リハビリテーションを受けるとなると少なくとも3時間はそこで過ごさなくてはなりません。
 送迎を含めると、朝早くからの準備を含め少なくとも半日、デイケアにかかる計算です。
 外来リハビリテーションを受けていた患者の多くは、自力で医療機関に通える方です。
 そうした患者・利用者はリハビリテーションが目的。
カラオケなどを含む滞在型ケアサービスを希望しているわけではありません。
 かくて維持期リハビリを必要とする患者が、介護保険下の維持期リハビリテーションを受ける段階でリハビリテーションから離脱。機能低下した段階で介護保険サービス利用者になるという「転倒した事態」が起きていました。
 このような施策の延長上にある在宅推進は現実を反映していないでしょう。
 こうしたリハビリテーションに携る関係者の悩みがようやく解消されようとしています。
 9月18日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会での浜村明徳日本リハビリテーション病院・施設協会理事長による提案がきっかけでした。
 外来リハビリテーションを受けていた医療機関でそのまま介護保険に根拠をおく短時間デイケアを利用できるようにしようという提案です。
 スムーズな移行が進むよう医療保険の算定点数と変わらない介護報酬の設定が望まれています。
 短時間デイケアは、訪問リハビリステーションの創設などとともに医療・介護の臨床現場からの強い願いを背景としたものです。
 幸い、議論の軸は施設基準など創設を前提とした方向に動いています。
 これを受けて医療機関の側も積極的に維持期リハビリテーションを位置づけていく準備に取り掛かることを強く希望します。

 なお、より詳しい説明はメディウェル通信クラヴィス11月10日号でしています。
 関心のある方は、下記までご連絡願います。

 TEL.011-640-3311 コンサルティング事業部・関原



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