2009年02月13日

■老健・診療所併設の医師数は

 今回の介護報酬改定では、介護療養型老人保健施設いわゆる転換型老健の基本点数が上がったことなどから、介護・医療療養病床を有する少なからずの医療機関が転換の再検討を行っているようです。
 まさにその再検討を行っている、札幌市のある病院の理事長から相談を受けました。「当院は現在診療所に併設するかたちでの介護老人保健施設の建設を検討している。そこで管理者(医師)の人員配置、具体的に言えば介護老人保健施設の管理者を診療所の医師としてカウントできるのか教えてほしい。また老健の管理者と病院理事長(開設者)を兼任は認められるのだろうか」とのことでした。

老健管理者を診療所医師として
カウント可能
 そこで北海道道庁及び札幌市役所のいくつかの関係課に疑義照会を行いました。
 この件に関しては、『病院又は診療所と介護老人保健施設等との併設について』(平成19年7月30日 医政発第0730001号/老発第0730001号)の『4.人員について』に類推できる事項が記載されています。

【4.人員について】
(1) 従業員数の算定に当たっては、それぞれの施設における勤務実態に応じて按分すること。ただし、管理者が常勤を要件とする場合については、病院又は診療所と併設する介護老人保健施設等の管理者を兼ねている場合にあっては、当該者を常勤とみなして差し支えないこと。

 ここで規定されているのは、病院又は診療所の管理者についての回答です。つまり病院の管理者が常勤換算できるというものです。この規定を類推するかたちで、診療所と老健が同一施設と解釈して、老健の管理者が併設施設の診療所の医師として診療することができるというものです。この解釈はかなり困難のような気もしますが、この質問に関しては、このようにしか判断できないということです。
 そのためさらに札幌市介護保険課に確認してみました。
 担当官は“合理的な証拠”がある場合には、介護老人保健施設の管理者を併設診療所の医師としてカウントすることが認められるとしています。その際の合理的な証拠というのは、『職務規定』による明文化や『勤務表』のことです。例えば老健管理者が勤務時間の半分を老健で、また残りの半分の時間を診療所で勤務する場合には、例えば診療所では医師0.5人とカウントされるかもしれません。では老健での管理者の立場としてはどうなるかといえば、仮に月曜日に会議などによって職員に指示を与える、そして水曜日にその結果報告を受け改善指導を行い老健を運営していくなど、体系的な運営方法が確立されているということです。つまりこのような業務の流れが『職務規定』などにより明文化されているということです。さらに管理者がこの規定に従って勤務しているのかを証明する『勤務表』がきちんと存在する必要があります。

デイケアの
人員要件に注意
 しかし留意しなければならないのは、例えばデイケアの施設基準で医師の人員要件がある場合があるので、この点も考慮しなければなりません。そうしなければデイケアなどでの減算を招く可能性があるので注意してください。
 
 もう一つの質問である老健の管理者と病院理事長(開設者)の兼任に関しては、法律や通知により明文化されていません。つまり施設を所管する都道府県担当課の判断ということになります。この件に関しても確認しましたが、北海道においては現在認められているということです。実際に札幌市で老健の管理者と病院理事長(開設者)を兼任している例もあります。このような例は他県にもいくつか見られるそうなので、兼任を検討している医療機関は各市町村の介護保険課など担当課に確認することをお勧めします。

【コンサルティング事業部 関原】



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