2009年10月23日

■定款変更は必要か?

 東京都で医療法人グループを運営し、現在病院2施設の他に介護事業も行っている理事長から相談を受けました。「今年11月に新たな訪問看護ステーションを設立することになった。現在すでに訪問看護ステーションがあり、2つ目の事業所となる。その際に定款の変更が必要だろうか」というものです。

定款変更が必要な場合と
不必要な場合があります
 2つ目の訪問看護ステーションを設立されるとのことですが、このようなケースでは定款変更が必要な場合と、不必要な場合があります。まず定款の変更が必要ないケースを見てみます。
 定款変更が不必要な場合は次のようになります。
 定款の中に『目的と事業』の項目、もしくは名称が異なるかもしれませんがそれに類したものがあるはずです。その項目内に病院や介護施設等、様々な事業が記載されているはずです。例えば訪問看護ステーションの記載についてですが、これに実際の訪問看護ステーションの名称や住所等の具体的な記載がない場合は、2つ目の事業所(もしくは複数)を開設したとしても定款の変更は必要ありません。次の例のようになります。

[例]
第2章『目的と事業』
‥‥ 本社団は訪問看護ステーションを運営する。

 次に定款変更が必要な場合を見てみます。
 他方『目的と事業』の項目もしくは類した項目に、訪問看護ステーションの名称や住所等の具体的な記載がある場合は、2つ目の事業所を開設した際に定款の変更が必要となります。次の例のようになります。

[例]
第2章『目的と事業』
‥‥ 本社団は東京訪問看護ステーション(東京都○○区○○市○○条○○丁目○−○○)を運営する。
 
 しかも定款変更を行った場合は、様々な煩雑な書類作成(変更)も必要になります。下記に必要な手続き書類等を示しておきます。

《定款(寄附行為)変更認可申請を行う場合の提出書類》
(1)定款(寄附行為)変更認可申請書
(2)添付書類
ア定款等の変更条項の新旧対照表
イ定款等に定められた変更に関する手続を経たことを証する書類(変更することを決議した社員総会等の議事録の写し)
ウ新旧定款(寄附行為)

 このように定款変更に関しては、煩雑な手続があります。よって具体的に記載することは正しいことですが、定款を作成したあとに記載されていない事業所を開設する予定や意思がある場合は、むしろ具体的な記載は避けたほうが良いでしょう。そうすると新たな事業を開設するたびごとに定款変更をする必要がなくなります。

※本来は上記手続が認められなければなりません。しかし各都道府県によって対応・運用が異なる場合もあります。所管庁に確認してください。
【コンサルティング事業部 関原】



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