内視鏡手術の平均在院日数算定対象からの除外など、迫りくる次回改定では事実上、平均在院日数の短縮が実施に移されます。また、重症度・医療看護必要度の基準の見直しと該当患者比率の確保などの方向性は医療機関特に病院に何を突きつけているでしょうか。「許可病床数至上主義からの決別」――場合によっては病棟単位の病床数の積極的見直しが提起されているのではないでしょうか。
 特に次回改定では高度急性期病院群が厳しい洗礼を受けることが予測されており、全国指折りの高度急性期病院密集激戦区として知られる名古屋など一部の地域では「共倒れ」を危惧する声が早くも聞こえてきています(昨年11月13日に開催された第55回全日本病院学会 in 埼玉でのやりとりから)。
 人口減少、高齢化のピークを越えた地方都市など同様の事情を抱えている地域は少なくないと思います。こうした政策の行方、社会基礎構造の変化は何を教えているでしょうか。患者数そのものの減少を示唆しているのではないでしょうか。
 また、平均在院日数短縮の方向強化の流れは入院患者数の絶対数そのものの減少とセットではないかと思います。それにも関わらずほとんどの病院が許可病床至上主義の呪縛に取りつかれたままでいるのではないでしょうか。
病床稼働率低下は本当だろうか
 一例を挙げましょう。
 数年前、ある大学病院関係者の方から意見を求められました。かつては90%を超えていた病床稼働率が最近70%台に低下してきた。何か対策はないだろうかというのが趣旨でした。90%台の稼働率を誇っていたのはほぼ四半世紀前です。当時の平均在院日数は30日超でした。これに対してお話をうかがった時点の平均在院日数は、ほぼその半分です。
 読者の皆さんはどう考えるでしょうか。私が申し上げた意見は主として2点です。
 第1点は、「病床稼働率は低下しているというよりも正確には引き上げていると言えるのではないか」というものです。
第2点は、1病棟(看護単位)60床配置かつ多床室がいくつもある現実こそ「見直していく必要があるのではないか」です。
 公的大学病院という性格から、いわゆる差額ベッド料は徴収しないことを基本原則としてきていたのです。私はそれを評価しています。ただ、時代は変わり、かつ個室希望患者や家族が増えていることも事実です。そうであれば1室あたり病床配置を見直し、病室の一部を個室や2人室に転換させていくことは歓迎されこそすれ批判されることはないのではないかというものでした。
 今、求められている認識はそれ以上に切迫する問題だと思います。事実上のマイナス改定と言える次回改定の重圧、また7対1病院の削減圧力と消費税アップに伴う控除対象外消費税の負担は高度急性期病院にこそ重くのしかかります。
 一方で重症患者対応の性格を強めなくてはならない事実、平均在院日数短縮の圧力――すべてが既存病床数の踏襲からの転換を求めているのではないでしょうか。それは採算分岐点を下回る病床数が適正と判断された場合、高度急性期とは異なる診療機能選択の決断を求められることになるかもしれません。
 そうした検討と判断が求められている時代、それが次回改定に象徴される2014年の特徴となるのではないか、その思いを強くしています。

 新たな年、2014年を迎えました。
 昨年1年間の皆さまのご指導ご鞭撻に感謝申し上げますとともに、一層のご支援、ご指導をお願い申し上げます。
                         メディウェルログ担当者一同
                               古川 俊弘
                             隅廣 洋  
                               米川 真弓