「すべての道は在宅へ」という方向性をはっきりと打ち出した2014年度診療報酬改定。その象徴とも言える制度として注目を集めている地域包括ケア病棟。ゝ淦期後の患者受け入れ∈濛雋擬垉淙兒の受け入れ在宅復帰支援に代表される3つの機能を中核に、救急、リハビリテーション対応の必置、さらに在宅復帰率70%以上などを施設要件とした新たな病棟類型として創設された病棟類型です。
 在宅復帰率、救急対応、DPC算定ルールに馴染んでいなければ対応できない問題など、施設基準の厳しさをどう考えるのか。リハビリテーションが包括化されている反面、点数評価が低いのではないかという懸念と当惑も臨床現場には広がっています。

 こうした中で5月15日、地域包括ケア病棟協会の設立総会と設立記念特別座談会が都内の日本慢性期医療協会・東京研修センターを会場に行われました。武久洋三日本慢性期医療協会会長を発起人代表に、病院団体の垣根を越えて今後のあり価値を含む活動を目的に発足に至りました。
 設立総会では、会長に仲井培雄・芳珠記念病院理事長が就任し、中期的には市町村から二次医療圏等における地域包括ケア病棟の役割の明確化と連携のあり方を検討するとともに、同病棟にふさわしい医療人のあり方と育成、未来への資金づくりの方法の検討を目指すとしています。

 高度急性期をはじめとする急性期から地域包括ケア病棟を選択する流れと、療養病床系から選択する二つの流れが予測される中で「両者を橋渡しし融合させ制度の充実と発展を目指していきたい」(総会終了後の記者会見での仲井会長発言)との考えを打ち出した地域包括ケア病棟協会。設立総会は、臨床現場の懸念等にいかに回答を与えたのか、詳細は『クラヴィス』6月10日号で紹介する予定ですが、ここでは簡単に当日報告されたものの一部を取り上げたいと思います。


軽・中等症患者のER集中などの解決策

 地域包括ケア病棟創設の背景でもあり、地域包括ケア病棟協会発足の背景と言えるのが、「大病院のERでは、急性増悪した軽・中等症の救急患者が増加し、重症患者の診療に影響」が出ていること。また、「かかりつけ医院では、日常の服薬や受診日管理が難しい患者が増える」など、医療従事者の過剰労働の常態化が進行し、一方で院内外の多職種が共同で入院決定か段階から退院支援が要求されている点にある(地域包括ケア病棟協会入会のご案内から)。
 では、実際に地域包括ケア病棟を選択しようとする場合のハードルは何だろうか。
 当日の座談会では地域密着型小規模療養型病院が病室単位で選択する場合の課題、高度急性期・大規模病院の立場からの報告と提言がされました。

 例えば療養系が地域包括ケア病棟を選択しようとすると、事実上、DPC対応に即応可能かということと救急対応の問題を避けて通ることはできないと私は思います。その意味でDPC算定一般病棟とケアミックしている病院、あるいは7対1算定DPC病院が最も地域包括ケア病棟を選択しやすいと言えるのかもしれません。
 それらを含め、先に挙げたクラヴィス誌上で地域包括ケア病棟について検討してみたいと思います。